CEO挨拶


「アカデミアの優れた経営・技術経営研究の知見と研究成果を民間企業へ」を御旗に、一橋大学IMPP(イノベーションマネージメン
ト政策プログラム)発スタートアップ企業として、GLARE(グレア)コンサルティング合同会社は発足致しました。

GLAREは、Global and Academia Relationshipの頭文字を取り、国際的な産学連携を軸としたコンサルティング事業をとの思いが込められています。
 経営理論が本来あるべき企業経営の理想的な姿を指し示しているのに対して、実際の企業経営では、経営人材のレベルや組織構造が企業毎に異なり、許容される資金や人的資源、時間的な制約があり、また実務を現状の組織の実態に合わせて効率良く進められる様に、意思決定プロセスが形作られてしまっているからです。実務に経営理論を応用するためには、双方に深い知見が必要です。

GLAREコンサルティング合同会社は、経営学の知見と企業経営の課題解決の架け橋となり、企業の持続的成長をご支援致します。                                     

CEO 鈴木 薫 

日立製作所を経て、ブリヂストン在職中にGLAREコンサルティング合同会社を創業
日立製作所では、HP社・IBM社・Intel社との共同超大型論理LSI開発プロジェクトに従事
新事業開発を担当後、世界初のA4電子ペーパーディスプレイを開発・事業化
ブリヂストンでは電子ペーパー事業、マクロ分析組織、新規事業開発、VC投資業務を担当
東京大学大学院で技術経営学、一橋大学大学院IMPPで経営学研究
スタンフォード大学US-ATMC客員研究員としてスタートアップ研究に従事

東北大学特任教授(客員)/ 研究イノベーション学会評議委員&イノベーション交流分科会幹事 / 経営情報学会代議員

企業理念

企業の持続的成長と社会的価値向上を、経営学の知見により支援する事で、社会の発展に貢献する。

■ 企業とアカデミアを繋ぐ

産業界の企業経営課題を解決するために、最新の経営理論と実務課題・ニーズとのギャップを埋め、企業とアカデミアを繋ぐトランスレーターとなります。

■ 実践と経営理論の両輪で企業成長のエンジンを作る

VUCAと呼ばれる時代、指数関数的なスピードで変化する市場及び経営環境、パンデミックによる社会システムの変容、新たな時代に向けた企業の舵取りで直面する多くの課題解決を、実務経験及び学術的知見双方の視座から支援致します。


業務紹介

新規事業開発及び投資(CVC)組織化/事業化プロセス設計支援

 将来の企業成長のために、新事業開発部門を設立また、新たな事業機会の探索、優良な事業パートナーの発掘を目的とした、スタートアップ投資組織(CVC)を設立する企業が増えています。一方で過去こうしたトレンドは幾度もあり、新事業開発や投資による成果が見えないまま、経営環境の変化や経営幹部、経営方針の変更等により組織が存続出来なくなった企業も数多く存在します。当社では、こうした不幸な事態が起こらない様、新事業開発及び投資機能の組織化・運用、事業アイデア創発や事業・投資機会、外部パートナーとの共創による事業化までのプロセス設計及び運用の支援を致します。

市場調査及びスタートアップスカウティング

 投資組織の大きなミッションは、自社の経営及び事業戦略、投資方針に沿った優良なスタートアップを如何に他社に先駆け発掘し、良い条件で投資を実行するかです。多くの投資組織はそのためにベンチャーキャピタル(VC)ファンドに出資し、ファンドの投資ステージで共有されるディールフォロー情報や、スタートアップの個別紹介を受ける事で投資先スタートアップのスカウティングを実施しています。
 2人組合によりCVCファンドを組成する事で、より手厚いVCからの支援を受けながら投資組織の運営を実施している企業もありますが、非常に大きな投資が必要となる上に、VCへの管理報酬や成功報酬を支払う必要もあり、バックヤードや投資是非判断等をVCに頼る事が出来る反面、社内人材の育成と知識、ノウハウの蓄積が遅れるデメリットもあります。
 長く投資組織を維持するためには、自社でスタートアップの良否を判断するために、技術開発や市場のビジネストレンドに関する独自調査を行い、最新の知見やネットワーク情報を蓄積しておく必要があります。しかし、少数精鋭の投資組織でそうした機能を担保するのは非常に難しいと言う課題があります。
 当社では、企業の投資組織の課題解決の一助として、事前に与えられた御社経営・事業・投資方針を踏まえ、御社に代り、またはブラインドで、グローバルな展示会・カンファレス等で対象となるスタートアップ市場のドレンド、スタートアップの調査、ネットワーク作り(スカウティング)を実施します。

スタートアップ・ビジネス・デューデリジェンス(DD)

 投資組織を設立し、CVCファンド組成や自己資本投下により、スタートアップ企業との早期ネットワーク形成の為のマイノリティ出資を行う企業が増えています。その目的の多くは戦略的なリターンでありながら、特に事業会社の新しい投資組織には、シード・アーリーのスタートアップ投資の是非を判断する際のビジネスDDを実施出来る人材が不足しています。
 一方で、ビジネスDDを外部機関に委託するには高額な費用が発生するため、少額のマイノリティ出資でビジネスDDを外部委託する事は現実的では無く、出資先VCの助言等を借りながら自社投資部門内で試行錯誤するのが一般的となっています。しかし、ビジネスDDに妥当性が無いと、事業計画に基づく財務DDの評価結果(バリエーション)も信用出来なくなります。
 当社では、こうした投資組織の課題を解決するために、独自の評価手法を用いて、スタートアップのビジネスDDを安価に実施、結果を短期間にフォードバック致します。また、必要に応じてVCファンドを選定する際のDDにも対応致します。

スタートアップ・アクセラレーション支援

 M&A後のPMI(Post Marger Integration)と同様に、スタートアップ市場においても、VCはファンドの投資先企業の価値向上を目的に、アクセラレーターは事業共創パートナーとしてのスタートアップの育成を目的に、スタートアップのアクセラレーション(成長支援)を実施しています。
 しかし、事業会社の投資部門では、スタートアップの事業支援をコーディネート出来る知見のある人材が不足している事から、投資後のスタートアップとの連携や、成長加速のための施策が十分に実施出来ず、思う様な成果を上げられないケースがあります。当社ではこうしたスタートアップの成長のための支援をお手伝い致します。

個人事業者/副業者向け業務受託支援

 国内の少子高齢化が進み、企業での新卒・中途採用含む優秀な人材の確保が難しくなっている一方で、定年後も継続して自身のスキルを発揮する場を求めるシルバー人材も増えています。また、政府の働き方改革の施策として「副業」が推奨された事で、近年副業を可とする企業も増えています。しかし一方で、中小以上の企業や自治体等では、業務委託先として個人との契約は出来ない規則となっているところも多くあり、双方が合意の上業務を委託しようとしても個人または個人事業者では業務受諾が難しく、労働機会を逸してしまうと言う課題もあります。
 勿論そのために起業される方もおられますが、一定期間のみの委託業務であったり、副業としての一過性の業務機会である場合には、そのために法人を設立し、会社を経営・維持するには費用と労力がかかり過ぎて断念する方も多いと思います。
 当社では、そうした労働意欲と機会のある方達のニーズにお応えするために、業務委託元企業と個人の橋渡しを行う業務委託受諾支援サービスを行っています。

 

アントレプレナーシップ研修、企業研修通訳/技術英語・中国語研修

■ 企業で新事業開発やイノベーション、投資部門等に所属する方のセミナー講演、企業内教育研  修講師を担当します。事業会社の新事業開発や投資組織構築、プロセス設計、業務運用に知見  及び経験豊富な当社コンサルタント、パートナー及び大学教員がお客様の教育ニーズに沿った  教育プログラムを提供します。
■ 外国人講師による国内営業向けの企業内研修等で、研修資料の技術英文翻訳並びに研修中の通  訳が必要となった際、また技術英語研修を開催した等ニーズに、英文翻訳・通訳業の第一線で  活躍している当社提携パートナーが業務支援を致します。
■ 同様に、中国語での企業内研修等にも、NHKラジオ中国語講座講師、一流企業の中国向けマニ  ュアル翻訳、製品プロモーションビデオのナレーション等で活躍している当社提携パートナー  が業務支援を致します。

 

CVCの現状と今後

 ここしばらく国内大手企業のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)設立及びスタートアップ投資が増加、過去5年間のCVC設立及びスタートアップ投資件数は3倍以上となっています。日本ベンチャーピャピタル協会が公開している2021年度版のベンチャーキャピタル最新動向レポートによると、2021年度の投資家側から見たスタートアップ資金調達額はおよそ1兆1000億円規模となっており、そのうち事業会社が約1800億円(17%)を投資しています。
 コロナ禍にあって、これだけ事業会社によるスタートアップ投資が活性化した背景には、コロナより国内及び各国間の人流、物流が遮断され、世界経済が減速する中で、事業業績が低迷していた一方で、設備投資抑制、減産による人件費、部材調達費の減少等による余剰資金が発生していた事が1つの要因と考えられます。そのリソースを新規事業開発に振り向けようにも、コロナ禍にあっては、事業リスクが大きいばかりか、短期間な成果を期待するのも難しい。ステークホルダーから、企業の持続的成長のために余剰資金の使い道を問われていた経営層が、その打開策として投資組織を設立、スターアップ及びVCファンド投資に資金を供給し始めた事が、CVCブームを加速した一つの理由だと考えられます。
 ここ数年経営幹部の意向を受け、CVCは余剰資金を背景にスタートアップ、VCファンドに積極的な投資を進めてきました。しかし、コロナが収束し、コロナ前の経済活動が復活を遂げてきた現在、コア事業の業績復活、更なる成長に向けた体制強化へのリソース投入に経営層の目線がシフトし始めています。今後CVC及び投資機能組織は、経営層、ステークホルダーを説得出来る投資シナリオを作成し、現状までの成果を踏まえて、会社経営、事業業績に貢献出来る活動を模索していく厳しい時期にさしかかるのではと思われます。